サナエトンボ科の羽化殻 3

このページの最終更新日は2002年12月13日です.


アオサナエ属

8  アオサナエ  Nihonogomphus viridis Oguma 羽化殻の大きさ29-33(30.7)mm.頭幅5.9mm.腹部最大幅9.0mm.側棘は2-9節にあります.背棘2-9は節にあります.オナガサナエに似ていますが,側棘の数で見分けられます.

オナガサナエ属

9  オナガサナエ  Onychogomphus viridicostus (Oguma) 羽化殻の大きさ27-30(27.8)mm.頭幅6.1mm.腹部最大幅7.6mm.側棘は7-9節にあります.背棘2-9は節にあります.特徴のある背棘で他と見分けられます.

 コサナエ属

10  コサナエ  Trigomphus melampus (Selys) 羽化殻の大きさ22-24(23.0)mm.頭幅4.5mm.腹部最大幅5.6mm.側棘は6-9節にあります.背棘は7-9節にあります.フタスジサナエ,オグマサナエとは第10腹節が短いこと,小さいながら背棘がはっきりしていることで見分けられます.

11  フタスジサナエ Trigomphus interruptus (Selys) 羽化殻の大きさ24-27(25.5)mm.頭幅5.1mm.腹部最大幅5.7mm.側棘は7-9節にあります.痕跡的な背棘が8,9節にある個体もありますが,ほとんどの個体は,ルーペで確認出来る背棘はありません.第10腹節はオグマサナエよりは短く,コサナエよりは長いことで見分けられます.

12  オグマサナエ Trigomphus ogumai Asahina 羽化殻の大きさ27-30(28.4)mm.頭幅4.9mm.腹部最大幅5.5mm.側棘は6-9節にあります.背棘はありません.フタスジサナエに比べて,第10腹節が長く,側棘が短いことで見分けられます.

13  タベサナエ  Trigomphus citimus tabei Asahina 羽化殻の大きさ21-27(25.5)mm.頭幅5.4mm.腹部最大幅7.1mm.側棘は6-9節にあります.背棘3-9は節にあります.同じぐらいの大きさの他種にくらべて,背棘がはっきりしていること,側棘もはっきりしていることで見分けられます.

ダビドサナエ属

14  ダビドサナエ  Davidius nanus (Selys) 羽化殻の大きさ19-21(20.0)mm.頭幅4.9mm.腹部最大幅6.0mm.側棘は7-9節にあります.背棘はありません.ダビドサナエ属では最も普通に見られる種で,河川の中流域から上流域にかけて見られ,羽化殻はクロサナエとほとんど同じです.

15  クロサナエ  Davidius fujiama Fraser 羽化殻の大きさ約21mm.頭幅5.0mm.腹部最大幅6.0mm.側棘は7-9節にあります.背棘はありません.♀は羽化殻だけでは,ダビドサナエと見分けられないほどよく似ています.♂の肛上片瘤(こうじょうへんりゅう:尾部付属器の肛上片にあるこぶ状の突起)は側方に出ていて,他の2種よりやや大きい.

16  ヒラサナエ  Davidius moiwanus taruii Asahina et Inoue 羽化殻の大きさ17-20(19.0)mm.頭幅4.2mm.腹部最大幅5.0mm.側棘は7-9節にあります.は背棘はありません.ダビドサナエ,クロサナエにくらべてややほっそりしています.7節の側棘はごく小さく,ルーペでは見落とす程度です. ヒラサナエの頭部後角に小さな突起がありますのでダビドサナエ,クロサナエと見分けられます.ヒラサナエは局地的な分布をしており,幼虫はおもに湿地中また湿地横の小さな流れに生息しています.また,成虫もその付近に見られるのでそれらも参考にします.