グンバイトンボの孵化

このページの最終更新日は2003年7月4日です.


 グンバイトンボ Platycnemis foliacea sasakii Asahina

全国的には産地が減ってきていますが,兵庫県あたりでは比較的よく見かけます.モノサシトンボに似ていますが,グンバイトンボの♂の中肢,後肢は白い軍配状になっています.写真左:産卵中のグンバイトンボ 兵庫県三田市 2003/6/21撮影 この写真では♂の肢が軍配状に見えませんが,他の♂が近づいてきたときなどに軍配状の白い肢を伸ばすのでよく目立ちます.写真右:産卵植物から孵化して出てきた前幼虫 2003/7/3撮影 左の植物を持ち帰り,観察を続けたもので卵期は12日でした.

 

グンバイトンボの孵化 2003/7/3撮影 写真中の数字は(時:分:秒)

産卵植物から取り出した卵を観察したものです. 卵の大きさは孵化直前で約1.19mm×0.26mm.

孵化に要した時間は前幼虫になるまでが29秒,1齢幼虫になるまでが3分3秒でした.均翅亜目の卵は孵化前に前端が伸びだしますので,孵化の観察は比較的容易です.

グンバイトンボの1齢幼虫 2003/7/3撮影

頭部の丸みのある突起などはモノサシトンボによく似ています.大きさは体長(頭部から腹部まで)約1.20mm.頭幅約0.33mm.触角の長さ約0.37mm.尾鰓(側鰓)約0.88mmでした.