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マルタンヤンマの孵化

このページの最終更新日は2005年8月16日です.


マルタンヤンマ Anaciaeschna martini (Selys) は7月,8月が成虫の最盛期のようですが,あまり多くはいないようで,早朝や日没時に上空を飛翔しているのを見かける程度です. 

植物から取り出した1卵を孵化するまで観察しました.観察した卵の卵期は13日でした. 下の卵の変化,孵化,一齢幼虫の拡大率は卵のページの2/3に縮小してあります.

産卵 兵庫県芦屋市 2005/8/3撮影 水草が茂っている中に入り込み産卵していることが多いようです. 産卵痕 2005/8/3撮影 産卵したアヤメ科の植物が汚れていたため,産卵痕がはっきり見えています.

 

卵の変化 採卵した2005年8月3日から孵化した8月16日まで1つの卵を同じ方向から1日1回撮影しました.下図中の数字は撮影した 月/日 です. この卵の大きさは産卵直後1.72×0.34mm,孵化直前1.85×0.42mmでした.

 

孵化 2005/8/16撮影 卵の変化を観察したのと同じ個体です.孵化を始めて前幼虫になるまでに要した時間は1分18秒でした.卵から前幼虫を経て一齢幼虫になるまでに要した時間は3分49秒でした.

 

一齢幼虫 大きさ 体長約2.04mm.頭幅約0.77mm.触角の長さ約0.32mm.ギンヤンマの一齢幼虫に少し似ていますが,マルタンヤンマの一齢幼虫はやや小さく,腹部後半部に赤みを帯びる部分があります.この個体は卵の変化や孵化を観察した個体です.孵化後約4時間経過しています.2005/8/16撮影