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コシボソヤンマの卵寄生蜂

このページの最終更新日 2006年1月11日です.


コシボソヤンマは,近畿地方では6月下旬から9月ごろに見ることができます. 幼虫は平地,丘陵地の木陰のある小さな流れや,河川の中流域に生息していますが,最近はやや数が減ってきているようです.湿ったやわらかい朽木等に産卵します.蜂が寄生した卵を採集するには産卵期でなくても,冬から春に朽木から 見つけることができます.

これまでにヒメコバチ科1種とタマゴクロバチ科1種の卵寄生蜂を確認しました. 採集した卵を室内に置いて観察しました.野外とは気温の条件が違うため,羽化時期などは自然の状態と異なります.


図20-1 産卵中のコシボソヤンマ 湿った柔らかい流木やコケの生えた朽木に産卵することが多いようです.

図20-2 コシボソヤンマが生息する環境 
図20-3 ヒメコバチ科が寄生したコシボソヤンマの卵  コシボソヤンマはやわらかい流木に産卵するときには,オオルリボシヤンマと比べると深い場所に産卵しますが,卵寄生蜂が寄生した卵は朽木などの表面近くに産卵した卵に多く見られます.2004年12月19日撮影

 

図20-4 朽木から取り出したコシボソヤンマの卵など   1:タマゴクロバチ科が寄生した卵 2:ヒメコバチ科が寄生した卵 3:胚が順調に発生しているコシボソヤンマの卵 2004年11月27日撮影
図20-5 ヒメコバチ科の幼虫 ヒメコバチ科の幼虫は宿主の卵から出て蛹になります.2004年12月3日撮影
図20-6 ヒメコバチ科の♂の蛹 幼虫は脱皮して蛹になります.2004年12月19日撮影
図20-7 ヒメコバチ科の♀の蛹 2004年12月19日撮影

 

図20-8 羽化直前のヒメコバチ科の♂ 2005年1月1日撮影 図20-9 羽化したヒメコバチ科の♂  体長約1.32mm.2005年1月15日撮影 図20-10 羽化直前のヒメコバチ科の♀ 2005年1月4日撮影 図20-11 羽化したヒメコバチ科の♀ 体長約1.63mm. 2005年1月6日撮影

 

図20-12 タマゴクロバチ科が寄生したコシボソヤンマの卵 2005年4月21日撮影 
図20-13 タマゴクロバチ科の♀ 2005年4月29日撮影  体長約1.57mm.