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オオルリボシヤンマの卵寄生蜂

このページの最終更新日 2004年6月26日です.

 


近畿地方ではオオルリボシヤンマは低山地から山地の池,滞水などで8月,9月を中心に比較的多く見ることができます.ヒルムシロなどの生きている植物や池の周囲の朽木等に産卵します.蜂が寄生した卵を採集するには産卵期でなくても,冬から春に池の周囲の朽木からみつけることができます.池の場合は水位が変化していることあり,産卵場所が特定できなかったり,朽木が乾燥してしまっていることがあります.

これまでにヒメコバチ科1種とタマゴクロバチ科1種の卵寄生蜂を確認しました.


図5-1: 1.産卵中の♀ 2.オオルリボシヤンマが産卵に来る池

図5-2:  ヒメコバチ科の卵寄生蜂.この卵寄生蜂の幼虫は卵の中で大きく なり,大きくなった幼虫は卵から外に出て蛹化します.(この図は図5-3図の 1/2に縮小してあります.)

図5-3大きさ ♂:体長約1.29mm,体長約♀:1.39mm.♂の 胸部背面に黒い斑紋があります.♀は黒っぽく,脚も黒く,産卵管が短いのが特徴です.オオルリボシヤンマはコシボソヤンマやミルンヤンマに比べると朽木などの表面近くに産卵します.

 

図5-4タマゴクロバチ科が寄生した卵の変化 1:2004年4月8日 2:2004年4月19日 3:2004年5月1日撮影  ほとんどの蛹は頭部を卵の後端に向けています.

図5-6タマゴクロバチ科の成虫 ♂:体長約1.35mm.♀:体長約1.65mm