アオヤンマの孵化
このページの最終更新日は2005年6月13日です.
アオヤンマ
Aeschnophlebia longistigma
Selys はヨシが生育する平地の池や湿地に生息していますが,そのような場所が減少していることもあり,アオヤンマの生息箇所や個体数は年々減少しているようです.
このページの「卵の大きさ」「胚反転」{孵化」の卵の大きさ,前幼虫,幼虫は卵のページの2/3に縮小してあります.
アオヤンマ♂ 兵庫県北部 2005/5/31撮影 |
アオヤンマの産卵痕 2005/5/31撮影 葉しょうがあるところでもないところにでも産卵
します.この産卵痕から前幼虫が出てきます. |
アオヤンマの産卵と環境 2000/6/7撮影 アオヤンマはヨシなどの植物の茎に産卵
します.茎の太さが4mm前後のものに最もよく産卵します. |
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アオヤンマの卵 1つの産卵痕から産み込まれた卵 2005/5/31撮影 1つの産卵痕から40〜60卵を産みます.卵の大きさ 産卵
直後1.56×0.33mm. 孵化直前 1.79×0.45mm. |
2005/6/7撮影 胚反転を終える頃には卵はかなり大きくなっています. |
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アオヤンマの卵の変化 卵を採集してから孵化するまでの卵の変化.数字は 月/日 を示しています. 卵を採集した5月31日から孵化前日の6月12日までの変化です.
アオヤンマの最短卵期15日,平均卵期(半数が孵化する日数)は17日です. |
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アオヤンマの胚反転 2005/6/6撮影 数字は 時:分 を示しています.6月6日の7時33分から16時00分までの約8時間半の変化です. |
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アオヤンマの孵化 2005/6/13撮影 数字は(時:分:秒) を示しています.アオヤンマの前幼虫はヨシなどの茎からジャンプして下に落ちますが,前幼虫は落ちたところに水があれば,水に浮かんだまま数分後には一齢幼虫になります.観察をするために水中に置いた卵は,孵化後数秒で前幼虫になりますが,前幼虫はすぐに一齢幼虫になる場合と,なかなか一齢幼虫にならない場合があります.すぐに一齢幼虫にならない場合は水面に浮かべるとやがて一齢幼虫になります.
観察した写真の個体は卵から数秒で前幼虫になりましたが,前幼虫30分以上経過してから一齢幼虫になりました.前幼虫の胸部 背面から一齢幼虫が出始めてからは短時間で一齢幼虫になります.下の例では7時11分39秒頃から胸部背面が盛り上がり,7時13分44秒頃に一齢幼虫になりましたので,この間2分05秒でした.その後2分ほどで気管が白くなりまじめます.一齢幼虫ははじめ白っぽい色をしていますが,数時間後にはくろっぽくなります. |
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アオヤンマの前幼虫 2005/6/13撮影 水面に浮かんだ前幼虫です.このあと数分で一齢幼虫になります. |
アオヤンマの一齢幼虫 2005/6/13撮影 ネアカヨシヤンマやコシボソヤンマのように頭部の後角付近に大きな突起があります.大きさ 体長約2.2mm.頭幅約0.81mm.触角の長さ約0.31mm. |
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(アニメーション)
ヨシの茎から出るアオヤンマの前幼虫
ヨシの茎の中で前幼虫 になり,産卵痕から次々と出てきます.出た後はジャンプして水中に入ります. |
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