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オニヤンマの孵化

このページの最終更新日は2005年11月21日です.


オニヤンマ Anotogaster sieboldii は,腹端の大きな生殖弁を,小さな流れの砂泥中に突き立てるようにして産卵します.写真の赤の矢印は産卵中の♀です.白の矢印はそこにやってきたパトロール中の♂です. 採卵の方法は♀が産卵した場所を覚えておき,産卵した場所の砂を持ち帰り,その中から探します.産卵後1日程度経過すると,卵はオレンジ色になりますので,見つけやすくなります.

写真 兵庫県西宮市 2005年9月13日撮影 

 

孵化 2005/11/19撮影  数字は時刻(時:分:秒)です.オニヤンマの孵化はゆっくりしており,孵化を始めて前幼虫になるまでに要した時間は25分02秒でした.卵から前幼虫を経て一齢幼虫になるまでに要した時間は40分42秒でした.
卵のようす 1:採卵後4日目の卵 オニヤンマは砂の中に産卵するので,卵を取り巻くゼリー状の物質に砂が付着しています. 2:採卵後7日目の卵 眼点もはっきりして孵化しそうですが,この後休眠に入るらしく,最初に孵化したのは産卵後52日以上経過してからでした. (注:1と2 この卵はオニヤンマが産卵していた地点の砂を持ち帰り,その中から卵を取り出しましたが,一部の卵がすでに発生を始めていたので,当日に産卵した卵ではない卵も含まれています.そのため,4日,7日は産卵後の日数ではありません.) 3:孵化直前の卵 大きさは0.73×0.60mmでした.  4:孵化直前卵の側面. 5:卵の前端部分に卵門が輪状に見えます.(他の画像の4倍に拡大)

一齢幼虫 大きさ 体長約1.81mm.頭幅約0.38mm.触角の長さ約0.29mm.2005/11/20撮影