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サナエトンボ科の羽化殻

 ダビドサナエ属 (ダビドサナエ,クロサナエ,ヒラサナエ)

このページの最終更新日は2009年5月5日です.

ダビドサナエ属の比較

ダビドサナエ属

ダビドサナエ  Davidius nanus (Selys) 羽化殻の大きさ19-21(20.0)mm.頭幅4.9mm.腹部最大幅6.0mm.側棘は7-9節にあります.背棘はありません.ダビドサナエ属では最も普通に見られる種で,河川の中流域から上流域にかけて見られ,羽化殻はクロサナエとほとんど同じです.♂の肛上片瘤(こうじょうへんりゅう:尾部付属器の肛上片にあるこぶ状の突起)はクロサナエより小さく,慣れればこれで見分けることができます.

クロサナエ  Davidius fujiama Fraser 羽化殻の大きさ約21mm.頭幅5.0mm.腹部最大幅6.0mm.側棘は7-9節にあります.背棘はありません.♀は羽化殻だけでは,ダビドサナエと見分けられないほどよく似ています.♂の肛上片瘤は側方に出ていて,他の2種より大きく,♂はこれで見分けることができます.クロサナエは河川上流域の清流に多く生息しています.

ヒラサナエ  Davidius moiwanus taruii Asahina et Inoue 羽化殻の大きさ17-20(19.0)mm.頭幅4.2mm.腹部最大幅5.0mm.側棘は7-9節にあります.背棘はありません.ダビドサナエ,クロサナエにくらべてややほっそりしています.7節の側棘はごく小さく,ルーペで も見落とす程度です. ヒラサナエの頭部後角にはっきりした突起があり,側方に出ていますので,これでクロサナエ,ダビドサナエと見分けることができます.♂の肛上片瘤は肛上片の上にわずかに盛り上がる程度です.ヒラサナエは局地的な分布をしており,幼虫はおもに湿地中また湿地横の小さな流れに生息しています.